2016.06.27 Blog #004

行ってきました!RoundTrip2016春

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ワゴン走る

メディアやインターネットを通じて田舎の魅力を目にすることが増えていますが、実際に行くとなるとやはりハードルが高いものです。本当に素晴らしいものに出会えるかどうかもわからないまま、たくさんの時間とお金をかけて辺境に入り込むには相応の覚悟が必要。結局足を踏み出せてないんだよね…という人は多いのではないでしょうか。
忙しい身体の内側にそんな気持ちを閉じ込めている人に提案したい、地方を効率的に知る選択肢として企画された全国巡業の旅、RoundTrip。都市や地方からサラリーマンにフリーランス、見知らぬ場所に飛び込んでみたい好奇心旺盛な人々をワゴンに乗せて、4月30日~5月13日の期間で全国の様々な「拓かれた地域」を巡ってきました。
「RoundTripを知らなかった!」「参加したかったけど行けなかった!」
そんなあなたに、各地での活動内容と搭乗者、受入地域の想いを届けます。

4月30日~5月1日 福井県南越前町

RoundTripの出発地となる南越前町では「田植え」を体験。地域の方々に教えてもらいながらの手植え作業でした。

各地より参加者が集まり作業開始。田植えが人生で初めてだった参加者も。足元は、地下足袋や素足。長靴でははまってしまって動けなくなります。そんな発見も、体験してこそわかることでした。
地域の方々も普段は機械で植えていて、手植えはあんまりやっていないはずですが、長年の経験がものを言うのか、どんどん植えていく姿がかっこよかったです。
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作業後、地域の方より「バーベキューでもするか」とお誘いが!鮎や猪肉など、ここならではのものを頂きながら、今日の田植えのこと、参加者の故郷のこと…地元とよそ者の話が弾みます。
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田植えに挑戦した石井さんは、「地元の方とBBQもして、『また、稲刈りに来いよ!』と言われると、自然とリピートするきっかけが生まれますね。また、来ます。」と言ってくれました。
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5月1日~3日 岡山県瀬戸内市裳掛地区

行政任せにせず、地域の方々が自分たちの手で積極的に移住促進に力を入れている瀬戸内市裳掛地区。今回の滞在では、よそ者を受け入れる様々な取り組みをご紹介いただきました。

到着した夕べには、地域の方々に集まっていただき、熱烈な歓迎会をしていただきました。ふるまっていただいた料理はどれも地域の方々がRoundTripメンバーに食べてもらいたいとの気持ちがこもったもの。お店で食べる食事よりもまた一段と美味しく感じます。
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旅に出ると、外が明るくなるにつれ目が覚めるのは私だけでしょうか・・・翌朝、外を散歩してみると漁港が朝焼けに染まっていました。
こんなきれいな景色を各地で見れるのもRoundTripならでは。
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裳掛地区で移住促進に取り組まれているコミュニティー協議会の会長さんに、地区の歴史を含めた深い話をお伺いしました。この地区にはハンセン病療養者の施設があり、関西方面から来た患者さんから伝わった滋賀県の盆踊りが今でも引き継がれています。
また、ある地区では地区の住民の方々が集まって掃除をした空家を見学しました。古くなった空き家を活用するには購入か賃貸か、所有者と移住者をどう繋ぐか…リアルな空き家・移住事情を教えてくださいました。
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耕作放棄地となっていた山で整備作業を行いました。「跡取りがいないから」と放棄されてしまった土地を、外からきた「跡取り」たちが先人に想いを馳せながら、また作物が育つ土地へと変化させようと頑張っています。
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今回、受入のコーディネートをしてくださった菊池さん。地域の方には、キャラバン隊が来るので夕飯に顔を出して交流してほしいとだけ伝えたそうです。そこから、地域の方が自発的に振る舞いを考えてくださり、「嬉しい想定外」だったとのこと。これは美味しいご飯や楽しいお話でおもてなしをいただく側だった私たちにとっても驚きです。
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5月4日~6日 長崎県長崎市琴海地区

穏やかな海に面した長崎市琴海地区。長崎市内とはいえ、こちらも全国の地域と同じような人口減少などの地域課題を抱えているようでしたが、地域住民の方々がイベントでの出店をきっかけに協力して、カフェやレストランをはじめています。今年また新たにはじまるお店として空き店舗を改装中ということで、お手伝いをさせていただきました。

車通りが多い道沿いでしたので、開店準備中であることをアピール。車から「なにができるのかな」と注目の眼差し。人が集まっていると気になって見るものですね。
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スチーマーを使った窓サッシ磨き。作業をしながらの交流が生まれます。昨日、初めて出会ったはずなのに、なぜか深い話がでてきます。
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綺麗にしたサッシにペンキ塗り。シックな黒色に仕上げていきます。ペンキ塗り2年生!前回のRoundTripの経験が活かされます。
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作業の後は地域の方々が集まってくださっての逸品持寄りのごはん会。とても美味しいご飯を頂きました。南越前町からは「さばのへしこ」を持参。独特の塩辛さがあるので甘口が好きと言われる長崎県民の皆さんのお口に合うかは不安でしたが、これが大好評。「へしこの作り方を学びに行きたい」との声もあり、「食文化」での交流が生まれれば良いなと思いました。
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5月6日~7日 大分県杵築市

前回のRoundTripに搭乗してくださった門田さんが、もともと住んでいた京都を離れ、冬から大分県杵築市に住み始めたということで、今回は受入地域としてお邪魔することになりました。同市協力隊牧野さんに市内を案内していただきました。

杵築市がある国東半島は奈良時代から平安時代にかけて仏教文化が栄えた場所で数多くの寺社が残っています。ここで案内してもらった「磨崖仏」。磨崖仏は自然の岩壁を造立された仏像のことで、日本に存在するものの多くは国東半島にあるとのこと。
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続いては、杵築市の奥にある「芋恵良」地区。杵築市の隣の地区からは車で20分程かかります。ひっそりとした秘境で、案内してくれた協力隊の方がイチオシの地区。搭乗者からもここに住みたいとの声が出ていました。
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5月7日 熊本県産山村

杵築市の門田さんのお知り合いに、今年4月の熊本地震で家の壁が剥がれるなど被災された方がおり、ちょうど避難地域から家の片づけのために戻られるとのことで瓦礫の撤去作業などのお手伝いをさせて頂きました。

地震で剥がれ落ちた壁を運び出します。テレビなどでは見ていても、実際に目の前にするといろんな想いがこみ上げます。
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軽トラに積み込み、集積場へ持っていきます。道すがら、ゆがんだ道や傾いた家が見え、地震の影響が感じられます。
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ご飯をいただきながら、地震の時の体験を聞かせていただきました。1回目の地震の時は留まったけれど、2回目以降は子供も怖がり、避難しようと決意したとのこと。これは実際に聞いてみないとわからないですね。
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門田さんは「手伝いたいという思いはあっても、私一人ではほとんど力になれませんでした。今回このタイミングで流動創生の6人が一緒に行ってくれたおかげで、大きな大きな手助けになったこと、とてもありがたかったです。」とコメントしてくださいました。
今回は我々自身も「熊本地震で困っている地域がある中で九州に行くのに素通りすることはできない。けど邪魔になることはできない」と悩んでいました。そんな中でお手伝いができ、本当に喜んでくださって、貴重な経験をさせていただくことができました。

5/7~9 大分県日出町・別府市

熊本から再び大分県は日出町へ。日出町での滞在受入者である村上さんは「あすみ農園」を運営されており、そちらでお手伝い作業等を行いました。

農園で飼っているヤギの柵の修理。金網が倒れてしまっているので、ヤギが脱走しそうな状態でした。引っ張り上げながらの作業になるので、なかなかの力仕事。園主の村上さんは、「一人では修理ができず、ヤギが脱走したらと思うとゆっくり寝てられない。安心して寝れるようになりました。」と笑っていらっしゃいました。
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また、村上さんのもうひとつの拠点がある別府市へ。日出町の家のほかに、別府市でもシェアハウスを借りて生活されており、畑も借りていらっしゃいました。
その別府湾を見降ろす畑で畑作業をお手伝い。オクラの苗を植えたり、雑草が生えないようにするマルチシートを掛けていきました。土を耕したり意外と大変な作業でしたが、農業をやるには必要なスキル!今度から「マルチシートひけます!」と自信を持って言えそうです。

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別府を発つ前に、瀬戸内市裳掛の皆さんから託された被災地への募金箱を、別府市長に直接お渡しするお時間をいただきました。遠く隔てた岡山から大分へ、思いやりと応援の気持ちが手から手へ渡っていきました。

ここ大分でも参加者がお一人、途中下車。RoundTripではこのように途中合流、途中下車も可能ですので、ご自身のスケジュールに合わせて参加してもらえます。
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5/9~11 愛媛県伊予市

地域の小学校を守るため、子育て世代に特化して移住促進を進める愛媛県伊予市、双海地区。美しい景観をもつ無人駅や棚田の保存など、地域の宝を地域住民の手で守り、磨き続けてきた歴史をもつ地域です。こちらでは、同市元地域おこし協力隊川口さんが利活用を進めている空き家を、お試し居住住宅へ改装するためのお手伝いを行いました。

到着早々、ベテラン協力隊OBの方のお家に今晩の食材を収穫に行きました。竹林に分け入ってタケノコを掘り、山の斜面に並んでいる木にたわわに実った甘夏をもぐ。旬の食材をとれたてでいただく贅沢です。
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今回寝床として使わせていただきながら改修を行った空き家は、集落の最奥に位置する2階建ての一軒家。これまでは改修作業で日中入るだけだったので、今回我々と川口さんが滞在者一番乗りです。いろいろと気を遣っていただき、不自由なく快適にぐっすり眠れました。活用の大きな一歩を踏み出せた手ごたえがあります。
一通り部屋を掃除し、傷んだ畳を外してきれいなものに替え、戸棚を台所に移動し、たくさんのお皿を全部きれいに洗ってすぐ使えるようにしました。

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  左:作業前の居間        中央:作業後の居間        右:壁板張り作業中
川口さんからは、「みなさんが来てくれたこと自体が活用実績となりました。拍車をかけてもらったので、今後もがんばっていきますね!」との声をいただきました。

5/11~13 徳島県徳島市

昔ながらのトタンの長屋にカフェや図書館などが入る施設で、草むしりや日除けのテント張りをしました。

草むしりをしながら、ネパール雑貨のお店を開いたり。我々が滞在させてもらった図書館は定休日でしたが、隣の店舗ではイベント開催中!なんだかにぎやかな空間になりました!
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図書館で使う本棚づくり。ここの図書館はなんと「私設」。誰でも無料で使うことができます。私設なので選書は図書館長?の趣向が反映されたものに。この選書が私には合うもので、作業せずにずーっと読書していたくなりました。普段、ここの図書館を手伝っている方も作業に仲間入り。初めて出会ったのに話が弾みます。
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受入していただいた「ナガヤプロジェクト」の森さんから「南越前町に行ってみたい」と仰っていただきましたので、名物を準備してお待ちしたいと思います。
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5/13 福井県南越前町

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15日間、約2000キロの旅路を終えて、旅のゴールである南越前町役場に到着。役場前では南越前町職員や新聞社さんに迎えて頂き、南越前町まで乗られた参加者の方ともども取材いただきました。その後、南越前町の滞在拠点へ“帰り”、旅の思い出を語り合いました。

旅を終えて

RoundTripは今回2回目の開催ですが、私はこの4月から流動創生のスタッフとして関わるようになって、はじめてこの旅に参加しました。前職では観光に関わっていましたが、このRoundTripはそれまでの旅とは違い、自分に大きな成長をもたらすものでした。キャラバンカーに乗り合い旅した仲間や、滞在先で受け入れてくださった地域の方々は皆、様々な価値観とそれぞれの暮らしを持ち、普段の生活では出会うことができなかったような人々です。彼らと一緒に額に汗した時間、とりとめのない話、刻々と移ろいゆく風景、全てが新鮮で印象に残っています。旅を終え、南越前町の見慣れた風景を見てほっとしながらも、もっといろんな人に出会いたい、もっといろんなことを知り、感じ、旅の果てにまた違う自分と出会いたい…そんな気持ちが湧いてくるようでした。

RoundTripは地域を訪れる訪問者=“風の人”と、地域を守る住民の皆さん=“土の人”が出会うきっかけとなるものです。その異なる者同士が出会うところに化学反応が起こります。経済の減退、コミュニティの離散…今、都市や地方で様々な困難に立ち向かっている人たちが、見知らぬ人や場所との出会いによって突破口を見出していけるよう、これからも流動創生は日本をかきまわしながら走ります。

今回参加できなかった方にぜひ参加いただきたい次回は、今秋開催予定!
中部から東日本を中心にキャラバンワゴンが各地を巡ります。都市と地方、地方と地方を人の流れによって一緒に繋げていきませんか?

RoundTrip2016秋、開催予定

1.搭乗者として参加する
次回「RoundTrip2016秋」では搭乗者を募集します。7月下旬に募集開始予定。サイトを要チェック!
2.受入地域として参加する
次回のRoundTripの受入地域を募集中です。詳細はこちら

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