2016.04.01 Voice #001

“日本一有名なニート”phaさんと話す「暮らしの流動性」

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ニートの日常や、“世間の常識”というものに囚われない生き方をブログや書籍で発信し、“日本一有名なニート”とも呼ばれるpha(ファ)さん(「pha」はインターネット上のハンドルネーム)。プログラマーやインターネット好きなどが集まるシェアハウス「ギークハウス」の発起人でもあり、その「ギークハウス」は現在では関東を中心に全国に広がり、それぞれ別々の人によって運営されています。
(注:ギーク=特にコンピューターやインターネットが好きだったり、技術や知識をもっている人のこと)
今回は、phaさんが現在住んでいる台東区のギークハウスに伺い、シェアハウスでの生活や、都市と地方での多拠点生活など、暮らしの流動性について伺いました。

-そもそもどういった経緯でシェアハウスをはじめることになったのですか?

pha:仕事をやめて一時期、ふらふらしてたんですけど、なんか1人暮らしがすごい嫌だったんですよね、孤立してしまう感じがあって。もともと大学の時に寮に住んでて居心地が良かったっていうのがあって、そういうゆるく人が集まれる場所が必要だと思ったのでつくったって感じですね。それでそういうのやりたいなってブログに書いたりしたら割と反応が良くって、「興味ある」とか「いいな」とか言う人が多かったから、じゃあ本当にやってみようかみたいな。そのときに、都内で3LDKの分譲マンション持ってる知り合いが、いま住人いないから貸してくれるっていう話だったので、とりあえず借りて、そこから募集するみたいな感じでしたね。

-自分自身の居場所として始まった「ギークハウス」は、以後それぞれ異なる運営者によって各地で開かれ、増殖していきました。

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pha:ギークハウスのことをブログとかで書いていたら、いいなーとか真似したいって人がいたから、まあやっていいよっていう。こんな感じでやってますって説明したりするぐらいな。ギークというかプログラマーとかの世界では、オープンソースっていって「知識は共有物だ」みたいな考えがあって。アイデアとかは別にみんなで共有すればいいっていう。そういう感じですね。

-いまシェアハウスに住まわれているわけですけど、一緒に住む人が増えることの良さとか大変さとかはあったりしますか。

pha:一緒に住む人が増えるといろいろ大変なこともあったりもするけど、人数増えたほうが楽だなっていうのもありますね。
なんか2人とか3人だけで住んでるとちょっとなんか狭くて息詰まる感じがあって。理想としては7人とか8人とかいたほうが、なんとなく紛れてくる感じですね。でもまあそういう物件を探すのは実際なかなか難しいので、住んでる人だけじゃなくって、よく遊びに来る人とかも含めて7,8人とか10数人ぐらい広がりのあるのが一番いいかなと思ってますね。

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-1人になりたい時間もありますか。

pha:あるけど、そういうときはなんか言われても「あー」とか「うー」とかしか言わないみたいな(笑)そしたら他のみんなはいまそんな感じなんだなと思うぐらいで。そういうときに僕は拠点がある熊野とかに行ったりして。行くと1人で広い家でのんびり過ごせたり、落ち着いたりするから。そういう意味でも多拠点だといいですよね。

-ギークハウスに住む人たちってだいたいどれくらいの期間居住されるものなんですか。

pha:うーん、住む期間もそれぞれで何カ月の人もいるし。まあちょっと嫌になったり、気分が変わったら出ていくでもいいし。入れるときは気軽に入れるような。そういう流動性がいいと思いますね。

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-phaさんは東京でギークハウスを運営する一方で、熊野にも拠点があるわけですが、地域のなかにはphaさんが仰られたような“居住の流動性”が低かったり、そのような暮らし方があまり受け入れられない地域もあります。そのような地域が開かれていくためにはどういう風にしたらいいでしょう。

pha:うーん、慣れるしかないんじゃないですかね。そういう人を増やしていって。いっぱい人が来たりとか。別に変な人たちじゃないんだみたいなことをだんだん慣れていくくらいしかないんじゃないですかね。

-そうですね。実際に他所から人が入ってくれば「楽しい」と思えるはずなので、いかにそれをつくっていくかですね。

pha:熊野のさらにすごい奥の山奥に「山奥ニート」って人たちがいて、ニートが集まって住んでるのね。この先に人が住んでるの?みたいなすごいやばい道をずーっと1時間くらい入ったあとに使われていない施設があって、そこに住んでるみたいな感じで。そこはもうほんとに人がいなくて、集落に他に3,4人くらいおじいさんとか住んでいるらしいんだけど、すごいなんか自由にやらせてくれるらしいっていう話を聞いて。それで、たまに田んぼ手伝ったりとか。地域の人との関係が断絶してるわけではないんだけど、そういうシェアハウスがあることも、いろんな人が来たりもあまりうるさく言わないというか、たぶんほんといるだけでいいよみたいな感じになってるんだと思う、それくらい人が少ないと。地域の人が3,4人か4,5人で、ニートが5,6人住んでる感じで、もう人口の半分くらいニートみたいな(笑)。

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-田舎はコミュニティが濃くて怖いっていうイメージがある人もいますが、そういうところだけではないわけで、むしろそういうニートの人とかも、そうじゃない人も、それぞれの人にとって相性のいいところが見つかるといいなって思いますね。

pha:そうだね。やっぱりその場所によって違うから、いろんなとこに行ってみるのがいいですよね。いろんなとこ行って、いろいろ見るためにも、場所や拠点がいろいろあって流動性があるっていうのは一番だと思いますね。

聞き手=荒木幸子(Takshif)、文・写真=山岸竜也、写真提供=phaさん

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