2018.01.30 Voice #005

「地方で生きるパワーをもらう」カナザワいつみさんの多拠点暮らし

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 一昨年からたびたび福井県南越前町に滞在されている滋賀在住のカナザワさん。普段は京都などでマッサージのお仕事をされていますが、農業についても勉強したいということで、福井の流動創生拠点(南越前町たくら地区)近くの農家さんの畑にときどきお手伝いに入っています。
流動創生拠点にやってくる「風の人」は、どんな思いや夢をもっているんでしょうか?滋賀と京都と福井の多拠点で「土」と「風」2つの顔をもつ旅人、カナザワさんにお話を伺いました。

田倉の畑で農業を学ぶ

―いつも畑のお手伝いをしていただいてありがとうございます。実際に農業をやってみてどうですか?

カナザワ:とても楽しいです。できれば今度は土づくりから関わりたいくらい。受け入れてくださった農家の彦さんや辻さんとも仲良くなれて。空いた時間には辻さんのおうちにお邪魔して肩をもんであげたり、流動創生拠点でマッサージしてあげることもできました。日頃の疲れが和らいだみたいでよかったです。

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彦さんは「なんでもやってごらん」っていう感じで言ってくれるので嬉しいですね。心が広いというか、地方に住む方々は新しいことを受け入れるのって大変だと思うので。ブドウも我流で栽培しているとか、かっこいいなって思います。

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本当はもっとたくさん滞在して畑を勉強したいんですが、平日や週末にも京都でマッサージの予約をいただくこともあるので難しいですね。今、京都でマッサージやシンギングセラピーの仕事をしながら、英会話やフレームドラムの習い事などもしているので。

活動を通して顔見知り・お得意様が増える

―福井で定期的に臨時マッサージ屋さんをしてくださっていますが、福井でのマッサージ営業はどうですか?

カナザワ:2か月に1度くらいの頻度で来ているのですが、ここでのお得意様も増えてきました。10名以上のお顔はパッと浮かびますね。

地域の人とのやりとりが面白くて。いつも来てくださるお肉屋さんがいるんですけど、マッサージを受けに来てくださるときに唐揚げ持ってきてくださったりします(笑)。お隣のおうちの方にはいつもコーヒーをご馳走になったりして、地域の人にいろいろ良くしていただいています。

―農業やマッサージ以外では、町内でどんな活動や体験をしましたか?

夏は梅の収穫をしましたし、秋は今庄つるし柿(南越前町特産の燻す干し柿)の製造のお手伝いを。先日の荒波フェスタ(南越前町海側の河野地区のイベント)では、白菜のポタージュスープのお店を出店したのですが、たまたま隣のブースがお世話になった梅農家さんで、「お久しぶりですー」って。町内に知り合いが増えて、地元のお祭りや地域ならではの生業のことなど、いろいろな情報が入ってくることが楽しいです。


仲間とともに癒しの場をつくりたい

―マッサージ技術の向上に、語学、音楽、そして畑…いろいろ手がけてらっしゃいますが、これからの夢はありますか?

カナザワ:友達とみんなで一緒に田舎の空き家などに住んで、そこでお店みたいなことができないかと思っているんです。

それぞれマッサージやハーブの勉強をしていて、私はゆくゆくは自然農をしたいと思っているので、みんなの得意なことを組み合わせて、マッサージを受けたり、ヨガやハーブティやカラダに優しいごはんに親しめるようなお店。そこにいろいろなお客さんも集まってくれる、そんな場所をつくりたいねって話しているんです。

―田舎の人たちも、そういう場があるときっと喜びますね。

日々に向き合って生きている地域の人たち

地方に来ると「生きるパワー」みたいなものを感じます。都会は「シュウマツ」を待っている人が多いというか。

―「ウィークエンド」のほうの「週末」ですか?それとも…

「週末」と「終末」どっちの意味もあるかもしれません。土日のために平日を我慢するという人もいるし、老後の心配や、結婚の心配、みんな将来の心配の話ばかりしていて、そういう心配をしないとだめだと押し付けられたりも。

この町にいると、みんな毎日の日々を「どうしていこう」ということに向き合って生きている人が多い気がします。身体や家族のことなど心配事は勿論あるけれど、なんやかんや言いながら楽しそうにしていますよね。


昨年1か月ヨーロッパをバックパッカーで旅して、親には「一体何を考えているんだ!」と怒られたんですが、こちらに滞在中、地域の人に同じ話をしたら「お前面白いやつだなー」と好意的に受け取ってくれて。外に向かっていく若者を応援してくれる地域っていいなって思いました。

昨今は「関係人口」という考え方が広まり、移住・定住だけでなく、観光でもなく、部分的に地域に関わる人を受け入れることが、地域活性の方策の一つとして注目され始めています。
カナザワさんのように、現在都市部で暮らしている方の中にも、新たな活躍の場を求めている方が増えてきています。地方がそういった人たちの活躍の場を積極的につくり、受け入れていくことが、これからの日本の人材流動の鍵となりそうです。

         
       
         

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